区政報告    

     

第59回区政報告PDF

私は現在、監査委員として、毎月、例月出納検査の結果を受けるとともに、学校、施設、工事等の現場を実際に視察することにより、貴重な経験を、今後に生かしてまいります。 


1.新型コロナウィルス感染症について

葛飾区では、これまで様々な新型コロナウィルス感染症対策を講じて参りました。
議会においても臨時会を開催、緊急を要する施策に必要な補正予算(現在6次補正)や条例について迅速に対応して参りました。
経過について報告致します。
葛飾区では、5月17日、葛飾区医師会との共同により地域外来検査センターを設置し、区内医療機関でPCR検査が必要であると判断された方は、迅速に検査を受けられる体制を整え、感染の拡大防止に取り組み、現在、70カ所の医療機関でPCR検査を実施しています。
区内の発生状況は、11月19日現在、感染者数は累計1,002件、健康部への相談件数は累計19,393件、PCR検査等実施件数は13,750件です。
7月以降、新型コロナウィルスに感染する区民が再び増加していることから区内医療機関との連携をさらに深め、令和2年度4次・5次補正で2億2千万円計上し、PCR検査の実施した医療機関、感染の疑いがある患者の救急要請を受け入れた二次救急医療機関への支援を実施しました。更に6次補正で5億1,100万円計上、高齢者施設や障害者施設等で新型コロナウィルス感染症の拡大防止を図るため、PCR検査などの費用助成、新型コロナウィルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行を見据え、重症化リスクの高い高齢者などに対して、季節性インフルエンザ予防接種費用を無償化しました。

2.コロナ禍における葛飾区の財政状況について
葛飾区の一般会計は当初予算2,049億1,000万円を計上いたしておりましたが、現在までの6次補正で累計2,625億8,500万円、575億円の増に至っております。
その内訳は、今回のコロナ対策として特別定額給付金が区民1人10万円支給され、葛飾区では総額463億6,490万円(国負担)が含まれています。
更に、コロナ対策費として国、東京都からも支給されておりますが、葛飾区においても財源不足が生じてきましたので財政調整基金(貯金)より現在までに、25億円取り崩しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大は消費活動の低迷や雇用情勢を弱めるなど景気悪化となる局面を招き、地域経済に深刻な影響が及んでいるところであります。
特に懸念されている事は歳入の大幅な減収により、リーマンショック時、平成20年度から平成22年度にわたって一般財源が約98億円の減収となりました。
今回、新型コロナウイルス感染症による影響はリーマンショック時を上回る過去に前例のない大幅な税収減となる可能性が高いと言われています。
今後の行財政運営にあたっては、更なる事務事業の徹底した見直しとともに、一方で区民生活や地域経済を守り抜く取り組みを区民の視点に立って、これまで以上に迅速かつ的確な対応が求められています。
現在、葛飾区の財政調整基金(貯金)の現在高は約120億円となっておりまが、今後更なる基金の取り崩しが必要になります。そのために経済事情の変動に伴う不足財源の補充や大規模災害等の突発的な財政出動に備えるために、繰越金や事務事業の見直しで生み出した財源を積極的に財政調整基金に繰り入れて財源不足に対応すべきです。
東京都においても新型コロナウイルス対策として、令和2年3月末時点で9,345億円の財政調整基金が、現在500億円に減少したとの報道がありました。

3.葛飾区総合庁舎の新たな整備方針の策定に向けた検討について
 ● 平成20年2月に葛飾区総合庁舎整備基金条例を制定
   (令和元年度末、積立額約155億円)
 ● 令和26年10月には葛飾区総合庁舎整備基本構想を策定
   区民の交通利便性が最も高い立石駅北口地区を最優先候補地と決定
 ● 平成29年7月に葛飾区総合庁舎基本計画を策定

新庁舎は職員数約1,500人で設定、整備規模の目安を約27,000〜29,000u、立石駅北口再開事業の建築物の3階〜13階に計画していましたが、来年度迄、総合庁舎の新たな整備方針の策定に向けた検討を進めるとしています。
特に、少子高齢化社会、ICTの進展、災害の激甚化、労働者人口の減少等に加え、新型コロナウィルス感染症対応により、区民の生活様式は一変しました
菅首相は役所にいかずともあらゆる手続きができ、地方にいながら都会と同じような生活ができる、こうした社会の実現を目指し官民のデジタル化を加速していくとしています。
山口県宇部市は22年度末をめどに「役所に足を運ばないなど」を原則としたスマート自治体を目指すとしています。将来像は市の総合ポータルサイトが窓口となり、転出入の登録、結婚、出産、子育て手続き、介護の審査、認定等がオンライン申請で可能になり、各種検診も必要な時期に対象者に案内することになります。
すでにこうしたサービスを実現している国もあります。デンマークやエストニアではオンライン申請で行政機関や金融機関が保有する情報が一度に更新できます。
国連の経済社会局による「電子政府ランキング」を見ても日本は14位で、先進国と比較すると情報通信網の充実度などでは優位に保つが、デジタルによる行政サービスの提供に関する評価は低く、後れを取っています。
今後、葛飾区がスマート自治体を目指すためには、コロナ禍を大きな契機として、デジタル化に対応した執行体制を見直し、行政手続きの電子化、災害対策拠点としての整備を再度検討し、進めていく必要があるのではないかと思います。
当初計画では2021年度着工の2025年竣工の予定でいましたが、3〜5年の遅れになると思います。

4.学校環境の整備について
● 平成26年9月に決定した改築校6校のうち、小松中学校は令和2年2月に新校舎が竣工しました。
● 本田中学校は令和2年10月の竣工、東金町小学校は令和3年8月の竣工に向け、引き続き新校舎の建設工事を行っています。
● 高砂けやき学園高砂小学校・高砂中学校及び西小菅小学校は実施設計を終え、既存屋外プールの解体、仮設校舎の建設工事など改築に向けた工事を進めています。
● 平成30年9月に決定した改築校7校の内、水元小学校及び道上小学校は基本構想・基本計画を策定しました。
冷暖房機器の設置について
 安全で適切な教育環境を確保するため、また、災害発生時の地域の避難所として機能を向上させるため、令和元年度に22校の中学校体育館に冷暖房機器を設置、令和3年度までに区立小・中学校のすべての体育館に冷暖房機器が設置していきます
ICT環境の推進について
平成31年度から5年間を計画期間とする「かつしか教育情報推進プラン」に基づき、学校におけるICT環境の整備や授業及び校務におけるICTの活用等、教育の情報化の推進に取り組んでいます。
新型コロナウィルス感染症の拡大による学校の臨時休業等の影響を踏まえ、国は「GIGAスクール構想」を一層、加速することとしておりますが、区おいても「かつしか教育情報化推進プラン」を更に加速させ、今年度中に児童・生徒用として1人1台のタブレット端末を手渡せるよう準備を進めております。
学校における学習活動に限らず、家庭学習においても1人1台のタブレット端末を活用することで児童生徒の学習意欲の向上を図るとともに、一人一人の学習状況に応じて個別に最適な学習を進めることで学力の定着と向上を図っていきます。そのためには、教員のICT活用能力やデジタル教育に関する指導力の向上が求められます。
葛飾区では、教員向け研修を実施するとともに、教員へのサポートの充実を図るため、ICT支援員の配置を、今年度、週2日に拡充しました。
しかし私は、来年度、本格化するオンライン教育を推進するためには、集中的に、指導員を配置し、週5日とすべきと強く訴えています。
将来、葛飾区が「スマート自治体」に替わるためにも、デジタル教育の充実が必要です。
この機会をチャンスに葛飾区の教育力の向上を進めて行きたいです。

5.金町駅南口再開発地区保留床の活用について区保留床の活用について
金町周辺地域は、近年、駅周辺で相次ぐ大規模住宅の建設が進み、子育て世代の流入が多く見られることに加え、東京理科大学や中央図書館の開設など、文化教育型複合地域としての街づくりも進んでいます。
このような地域の状況や特性を踏まえ、金町六丁目駅前地区の市街地再開発事業で創出される保留床を購入し、文化・教育型複合地域にふさわしく、子育て世代を始めとする、すべての世代の区民が集い、交流し、多様な活動や多様な学びができる施設を設置します。
施設は、3階部分で専有面積 約1,230uを取得しました。
私は施設設置にあたり、テレワーク機能を有し、一時利用できる個室タイプ、学生の学習利用等を想定した時間貸しスペースの設置を強く要望しています。
今回、他区にはない施設ですので楽しみにしています。令和3年7月完成の予定です。

6.葛飾赤十字産院の移転に伴い病院名称変更について

葛飾区新宿3丁目に令和3年6月に移転する葛飾赤十字産院の名称が「東京かつしか赤十字母子医療センター」に変更されます。
変更の理由については、葛飾赤十字産院は「地域周産期母子医療センター」の認定を受け、葛飾区、荒川区、足立区の3区を始め、その周辺地域の周産期母子医療を担っており、昨今、妊産婦の高齢化が進んでいること、また高齢出産に伴い低出生体重児の救急搬送が増えていることなどから、出産の前後に母子の生命に関わる事態が発生した場合に、産科・小児科双方で一環した医療を提供する「地域周産期母子医療センター」としての、より一層の診療機能の充実が求められているとの説明がありました。

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