区政報告    

平成25年度第1回定例会

平成25年度第1回定例会が2月19日から3月27日まで開催され、今回は平成25年度予算を審議する予算審査特別委員会が設置され、37日間という長期間の委員会が開催されました。
私は予算審査特別委員会の初日に開催される総括質問に自民党を代表して質問をさせて頂きました。
質問内容は、
1.平成25年度の当初予算について 
2.公共工事の入札における不調・不落について
3.教育委員会の執行体制、学力向上策、教育環境の 充実、教育目標について
4.災害対策の情報伝達、非常用電源の確保、東京理科 大学との災害協力について

以上4項目について総括質問致しましたが、今回は教育委員会の内容についてのみ報告させて頂きます。

1.教育委員会の執行体制について 
現在、学校教育に関しては、いじめ、体罰など祉会的問題となっている課題だけではなく、従来から、学力向上、特別支援教育の充実、不登校対策、教員の資質や授業力向上など様々な課題が山積していると考えております。 
教育委員会の執行体制は、様々な学校に関する課題に対応でき、小・中学校長が行う学校経営を十分に支援できる体制になっていなければならないと思います。 
この点については、私は、かねてから、現行の教育次長、教育振興担当部長の2部長体制となっている教育委員会の組織はとても分かりにくい組織であり、学校現場を一元的に支援できる体制としては必ずしも十分であったとは言えないのではないかと思っておりました。
具体的に言いますと、そもそも、どちらの部長がどのラインの組織を責任を持って担当しているのか、外部からはなかなか分かりにくくなっていたと思います。
更に、葛飾区の学力向上のためには、指導室の強化が必要であると、今までも訴えてきました。 
小学校49校、中学校24校、葛飾しおさい学校1校、計74校を監督している指導室が、本来やらなければならない学校現場の支援に専念すべき力が、今までそがれていたようにも感じていたからです。 教育振興担当部長が生涯学習課を所管していたりして、様々な課題を抱えている学校への対応や学校現場を一元的に支援できる体制が確立されていなかったと思っておりました。

今般、教育振興担当部長の名称を学校教育担当部長に変更することが決まりましたので、いくつかの点について質問致しました。

1.具体的に、どのような組織変更がなされたのか、また組織変更の具体的な意図はどこにあるのか伺いました。
2.学校教育担当部長は、学校教育の課題や学校支援を一元的に行う権限と責任は与え られるのかについても伺いました。
3.指導室を中心として学校教育の課題解決や学校運営を支援していくため、どのような強化策があるのか伺いました。

答弁:
組織改正の目的は、学校現場を一元的に支援する体制を確立し、学校現揚が抱える「いじめや不登校の解消」「学力や体力の向上」などの教育課題の解決に積極的に取り組むとともに、学校改築や東京理科大学との連携などを推進し、教育環境の向上を図るために行うとの答弁がありました。 
平成25年度から教育次長は庶務課、施設課、生涯学習課、生涯スポーツ課、中央図書館等を見てまいります。 
学校教育担当部長は、教育長の指揮監督のもと、教員の人事管理や学校への指導はもちろんのこと、ICT環境の整備や学校令達予算の管理、学校との連携などを担当し、所管事務は教育計画推進担当、学務課、指導室、地域教育課となりました。 学校教育を充実させるために最も重要なことは、学校現場において、日々の学習や生活指導を行う教員一人ひとりの指導力の向上を図ることであると考えており、学校支援プロジェクト等を担当する統括指導主事を増員し、学校現場の支援を強化し、学校教育の向上を図ってまいりたいとの発言がありました。

2.東京理科大学との連携事業について
1.教育委員会として
、どのように東京理科大学と葛飾区の理科教育の連携を図っていく のか。また、キャンパス内に開設する「葛飾区科学教育センター」については、どのように 使っていくのか聞きました。

答弁:
本区に開学する東京理科大学葛飾キャンパスに開設する4学部、9学科の中には、子どもたちに向けた実験教室を積極的に行い、学生のコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力の向上を図っている研究室もあります。例えば、土曜日に開催している「科学教室」や「みんなの理科大学」などがありますので、今後とも、このような取り組みを広げていくとの発言がありました。 さらに「葛飾区科学教育センター」については、区民に東京理科大学の研究を知っていただくために研究室の成果物を更新しながら展示してまいります。また、東京理科大学の学生との取り組みとしては、中学生の自学自習を学生が支援する放課後寺小屋や学生が行う夏休みの自由研究相談会、科学教室のない土日祝日に実施する実験コーナー等を行ってまいります。

2.東京理科大学は、学園パーク型キャンパスとして開設されることになっていますが、 具体的に学校や区民が活用することは可能なのか聞きました答弁: 学校や区民による東京理科大学の施設利用については、東京理科大学と葛飾区で締結した基本協定書に則り、東京理科大学に支障のない範囲で、学校や区民が大学施設を有料で利用できます。例えば、約600人を収容できるホールや体育館、会議室などとなっております。区や教育委員会、学校で利用する場合は、料金についての減免申請もあり、様々な催し物での活用が期待されます。
3.学力向上策について
1.教育委員会では、学力向上対策に係る事業として、平成21年度から様々な外部人材 を活用する事業として、約2億2000万円の予算により学力向上策を目指した事業を 展開してきました。また、平成24年度には、さらに、外部の講師を活用することにより 「授業力向上プロジェクト」事業を新規事業として立ち上げています。  このように、正規の教員以外の外部の人材を積極的に活用することを行ってきまし たが、日々の教員の質の向上や授業力向上などのためには、どのような課題があり、 その課題解決のために教育委員会や学校はどのように取り組んできたのか聞きました。
答弁: 区が実施する教員研修は、研修を受けた各教員が、研修内容を授業改善に結び付けられていないといった課題もございます。そのため、既存の研修体制を見直すとともに、昨年度より新たに、教員の授業を客観的に診断するシステムを構築し、授業改善を図っていく「授業力向上プロジェクト」を実施しているところであります。 
教育委員会としては、教員の授業力向上を図るため、各学校に対して、OJTの推進についての指導・助言を行うとともに、都や区が実施する研修に積極的に参加するよう学校に働きかけてまいります。
2.私は、正規の教員の能力や資質向上、授業力を向上していくことが、子どもたちの育成に 最適な方法だと考えますし、学力などの向上に直接結びつくものと考えています。 教育委員会として、外部人材の活用についての基本的な考え方を伺いました。

答弁:
外部人材の配置にあたっては、これまで、様々な教育課題に応じて、東京都から少人数指導に充てる教員加配のない学校、学力重点校及び大規模校や研究指定校、教育推進モデル校などの学校へ重点的に配置してまいりました。すべての児童・生徒に基礎学力の確実な定着を図るためには、児童生徒に応じたきめ細やかな支援が必要であるという認識の下、学習環境の向上に効果があったと考えております。 しかし、外部人材の活用における課題といたしましては、学習支援講師等の質の確保が困難になっていることや、学校により課題に即した柔軟な配置が難しいこと、教員が外部人材に頼りすぎてしまうことが挙げられております。 こうした状況の中、今後は、外部人材の配置を見直し、教員一人一入の指導力の向上を図ることが重要であると考えております。

4.平成25年度からの「教育環境の充実」について 
●葛飾学力伸び伸びプランの推進  ●若手教師塾 
●学校支援プロジェクト       ●ICTを活用したわかりやすい授業の実現 
●こども体力向上プロジェクトの推進
からなる新規事業を予算措置しているが、平成25年度からの新規事業とは、どのような視点で立ち上げたのか伺いました。

答弁:
平成25年度から新基本計画に位置付けた新規事業につきましては、子どもの基礎学力の向上を図り、自ら考え判断できる生きる力を育てることを目的としています。 教育委員会では、これまでの取組を発展的に充実させ、学校の実態や課題に応じて学校の主体的な取組を支援していく方向で考えております。 新規事業を進めるにあたりましては、外部人材の活用について見直しを図り、学習支援講師の配置数を削減したり、学習サポーター事業をすべて廃止したりしております。 また、教員研修については、研修内容や研修方法を見直したり、既存の研修を再構築したりしてまいります。
5.本区が目指す教育の目標について 
未来の日本を背負う子供たち、我が葛飾の未来を築く子どもたちにいかに「生きる力」を身に付けさせるのか、まさに「教育の在り方」が大きく問われております。 そこで、最後に、本区の子どもたちにどのような力をつけ、どのような人間に育てたいのか、そのためにどのような教育を進めようと考えているのか、教育長の考えを聞きました。

教育長答弁:
現在の子どもたちに求められるカは、グローバル化や少子高齢化などの社会の急激な変化の中で、困難に直面しても諦めることなく、自ら考え行動し、たくましく生きる力であります。このような中、未来に向かって、たくましく生きる子供たちを育てるためには、学校が子どもたちに確かな学力を身に付けさせることであり、学力をつけるとは、学習指導要領に示されている内容を授業の中で児童・生徒に確実に身に付けさせることと考えます。 そして、すべての子どもたちに「学校が楽しい」「授業がわかる」「自分はできる」と言わせる学校にすることと考えます。これを実現させるためには、本区の教師一人一人に力をつけるしかありません。日々の学習指導や生活指導を支える教員一人一人の指導力の向上を図ることが最も重要と考えております。教師を育て、教師が活躍できる学校にするために、学校長を中心とした優秀な教師集団づくりに向けて、指導・助言を行っていくとともに、それを支える環境づくりをしていくことが教育委員会の重要な役割です。 また、教育の目標達成は学校だけ、教育委員会だけでできるものではありません。学校、保護者、地域、教育委員会が、それぞれの役割をしっかりと担い、未来に向かってたくましく生きる葛飾の子どもをどう育てていくかをみんなで考えていくことが大切です。来年度中に完成を目指す新しい教育振興基本計画もそのような協働の考え方を基本として作成してまいります。