区政報告    

第28回区政報告  平成23年1月吉日
平成22年度第4定例会が11月29日から12月15日まで開催され、今回も自民党を代表し質問に立たせて頂きました。
私は質問に立つことにより、行政側の担当者との意見交換が密になり、自分が考えておる様々な課題を強く訴え続けるためにも、機会をとらえ発言してまいります。

「本区の財政状況」について
本年度上半期の企業収益について、最近の新聞紙上では、国の経済政策等の影響により大幅に伸び、リーマンショック前の景気水準を超えた企業もあるとの情報がありますが、しかし、エコカー補助金や家電エコポイント制度等の国の経済政策が、昨年の秋口から順次見直され、また、アメリカの景気低迷を背景とした円高等の影響により、昨年度下半期からの景気動向は厳しい認識が示されました。
 一方、尖閣諸島沖中国漁船衝突事件をはじめとした民主党政権の政治舵取り
は極めて不安定であるとともに、子ども手当、農家への戸別補償制度、高速道路無料化等のバラマキ政策など、国内経済への効果ある景気対策は今後とも期待できません。
このような状況下で、本区の財政状況につい言えば、財政構造の弾力性を判断するための指標である経常収支比率は、21年度決算では79.0%と前年度から6.3ポイント悪化しています。適正水準の80%を超えすぎると財源不足が顕在化し、区財政は厳しくなります。23区平均は82.1%と6ポイント悪化しました。80%を超えた区は15区にも上っています。葛飾区もけして油断できる状況ではありません。
 
「平成22年度の歳入予測」について
先の総務委員会に報告された平成22年度、東京都から23区に予定されている普通交付金の総額は前年度比696億円の減と、過去最大の下落幅となっています。
本区への平成22年度の普通交付金当初算定額は617億円程となり、前年度と比較して6億円程の減となります。ピークだった2年前(20年度)と比較すると72億円ほどの大幅な減となっています。
更に、勤労者所得の減や、たばこ売上本数の減により、特別区民税やたばこ税が大幅に減収となることが見込まれます。予算額では、ここ2年ほどで20億円ほどの減収となっています。
 このような財政状況が今後も続く中で、歳出削減の努力を積極的に進めると共に、限られた経営資源の適正配分、区職員一人一人の意識改革を強く進めていく必要があると考えます。
私は、今後とも財政状況を注意深く見守り、区役所改革を訴えてまいります。 

「今後5年・10年後の財政需要」について

新宿6丁目の公園整備、京成押上線や高砂駅〜江戸川駅間の立体化、都市計画道路整備、更には立石、金町の駅前再開発などの街づくり事業、小中学校をはじめとする公共施設の更新、更には特別養護老人ホームや私立保育園などの施設整備助成が予想されます。
今後、中長期にわたって厳しい財政状況が続いていくと考えられる中で、今まで培ってきた基金や起債といった財政対応能力を最大限活用し、施策の優先順位をつける等、安定的な財政運営を図っていくとの答弁がありました。

教育振興における本区と東京理科大学との事業連携について

 平成25年4月、東京理科大学葛飾キャンパスが開校されるということは、我が葛飾区が「文教都市」として発展する千載一隅のチャンスを得たということであります。
この開学を機に、葛飾区として理科教育だけでなく、教育振興、学術振興を進めていくことが重要であると考えます。
金町の中央図書館、東京理科大学、水元公園と教育的環境が整えられ、葛飾区が「文教の街」・「文化の街」として、情報を発信していくことは大変喜ばしいことであります。
 先日、東京理科大学と葛飾区との共催事業として、「みんなの理科大学」がウイメンズパルにおいて開催され、昨年に引き続き科学体験教室では、科学の不思議を身近に体験でき、更に、特別講演会にはJAXA宇宙科学研究所の佐藤毅彦理学博士の「金星探検あかつき、到着へのカウントダウン」という講演があり、お子さんと一緒に参加された父母の皆さんからも、東京理科大学との連携に対する期待の高さを改めて伺い知ることができました。
 このような科学をテーマとした実験、観察、体験のできる事業を継続的に行うことにより、子供たちの科学に対する関心、興味は確実に高まってくると思います。
更に 東京理科大学の前身は東京物理学校であり、毎年、100人を超える中学校、高等学校の教員を全国に輩出しています。教育の現場での実技研修やワクチャレなどに、東京理科大学の学生や教授などが参加できれば、大学が持つ教育ノウハウを本区の児童生徒たちが享受でき、葛飾区の教育振興は一層充実するものと考えます。
将来の日本の教育を支える優秀な人材が、葛飾区の小中学校で多くの子どもたちと様々な触れ合いや関わり合いをもつ機会を提供していくのが、葛飾区の役割であり、学術研究に対するエネルギーが区民に伝わることは、「文教の街かつしか」の実現にもつながると私は考えます。
東京理科大学では「葛飾キャンパス」開設において、学生や教授の人材派遣の事業を検討しており、学習支援講師や理科支援員、学校支援指導員、部活動外部指導員などに期待できます。
また、公園内に整備される図書館などを中心とした施設は、地域に開かれた大学の象徴として区民解放を前提に施設整備が進められています。この図書館は今後、区内の児童、生徒の学習活動を支える「学習情報センター」の役割を担っていくことが期待されます。
更に、図書館棟の中に設置される「科学情報センター」においても東京理科大学の機能や特性を活かし、人材を積極的に活用できるよう連携を進めるとの答弁がありました。
 お互い将来の人間育成に相乗的な効果を生むことが、葛飾区と東京理科大学の連携事業における教育的効果だと言えると思います。

金町駅北口周辺地区の街づくりについて

葛飾区は東京理科大学の平成25年4月開設を目途とした短期的な取組と中長期的な視点に立った取組が示されておりますが、来年早々には東京理科大学が建物工事に着手、6月には南北道路が開通致します。
 南北道路の開通により駅北側と南側の車の交通が円滑になり、例えばバス事業者による北部地域からのバス路線の変更等も予定され、通勤、通学の利便性が一層向上することが期待できます。
 一方で、北口駅前には充分なバス停広場はなく、今後のバス路線の充実の観点から考え、駅前広場の拡充を早急に検討すべきです。現在のバス路線は一方向のみの折り返しで、駅周辺における循環化が行われていない現状を踏まえ、南北道路の開通に合わせ、北口発着の現行のバス路線については様々な視点からの検討を行うべきであります。
 また、中長期的な街づくりにとって重要な拠点となる東金町一丁目の大規模な土地について、土地の所有者である三菱製紙・菱紙と協議を進めてきていると伺っております。私は、新たな街づくりの一歩となる、東金町一丁目の大規模な低未利用地について、将来の構想を踏まえ、区で利活用できるようにしていくことが重要であると思っており、今回質問いたしました。

1.東金町一丁目の大規模な低未利用地と三菱製紙株式会社引き込み線の活用策について

 三菱製紙株式会社の引き込み線跡地については、土地所有者である三菱製紙株式会社との間で協議が整い、昨年9月に土地売買契約を締結し、本区土地開発公社が取得しました。
 この土地について、金町駅北口周辺地区の短期的な取組みとして、一部を自転車駐車場として、またその残りの土地を歩行者の通路等として活用して行くとのことです。
 また、東金町一丁目の大規模な低未利用地については、葛飾区は取得に向け協議を進めているとのことです。この土地は金町駅北口周辺地区の街づくりにとって大きな前進となることが期待されますので、私は確認の意味で質問しました。

2.金町駅北口周辺地区街づくりの短期的な取組みとして、イトーヨーカ堂前のバス通りの交通規制、歩道上の無電中化、歩行区間の確保の検討状況について

1)イトーヨーカ堂前のバス通りの一方通行化については、本年6月に開通予定の金町駅東側南北道路による自動車交通の変化と、もし一方通行化したことにより他の道路に流入する交通量等を考え、現段階では短期的な取組みの中での一方通行化の実現は難しいとの判断が示されました。
2)電線の地中化については、現況の道路幅員では輻輳する地下埋設物の移設が難しく、その調整や工事期間等を考慮すると、大学の開設時期までの整備は困難であると発言されました。
3)対策として、街路樹の撤去や街路灯の移設、または電柱への共架化、公共用地等の活用等による歩行者空間の拡充を検討しています。
4)新たな道路整備として、イトーヨーカ堂西側の道路について、現在協議を進めている東金町一丁目の低未利地の一部を利用した歩道の新設を行い、さらに、三菱製紙専用軌道敷跡地を自転車駐車場や歩行者の通路等として整備することにより、駅周辺の歩行空間の改善、確保に努めていく考えです。

3.今後の金町駅発着のバス路線について、事業者とどのような協議を進めていくのかについて

葛飾区としては、南北道路の開通や理科大の開設などを契機に、少しでも区民の利便性が向上できるようバス路線網の充実を図っていきます。
また将来的には、現在検討を進めている東金町1T目の街づくりに合わせ、更にバス路線網の充実を図っていく必要があるとの答弁がありました。

JR金町駅の利便性の向上について

  現在のJR金町駅舎は、バリアフリーの観点からエレベーターやエスカレータが設置され、改善は図られましたが、既存の階段を含めた通路は、これらの設置により、狭隘化され、朝夕のラッシュ時には、上り、降りの人で溢れ、何時事故が起ってもおかしくないような状況であると感じています。
更に、金町駅南北通路は、京成金町線への連絡通路でもあり、また、歩行者、自転車も自由に通行できる南北を結ぶ貴重な通路として利用されています。
朝夕のラッシュ時には、京成線、常磐線の乗降客に加え、連絡通路を利用する人で溢れて、圧迫感を感じる状況でもあり、本区の北の玄関口としては、あまりにも相応しくない現状となっています。
 平成25年4月の東京理科大学の開学や周辺の新たなマンション建設により、金町駅を利用する利用者は現在よりも約2万2千人の増加と推計されており、早期の対策が必要であることを訴えました。
 前回、青木区長は「新小岩駅での事例を参考にしながら、金町駅周辺の街づくりについての検討を進めていく中で、駅舎の改善についても、JR東日本と連携しながら検討を進めることが重要である。」との答弁がございました、まさしく金町駅において早期に実践すべきではないかと強く訴えました。
 JR東日本に対し課題の解決に向け、協議を進めて頂きたいと思います。
 そこで次の点について質問しました。

1)4月7日、青木区長のJR東日本本社でのトップ会談により、JR新小岩駅の長年の課題である自由通路整備事業の基本協定が締結され、駅周辺の街づくりが大きく進展しようとしています。
一方、金町駅を利用する利用者の利便性にとって、1日の乗降客がいよいよ10万人を超す平成25年を見据え、葛飾区は、現在どのような取り組みを進めようとしているのか。

2)新小岩駅での事例を参考に、南北通路の拡幅と駅舎の改善により、現在金町駅が抱えている課題の多くが解決できると考え、区の見解を伺いました。

区側の答弁
本年4月7日に、青木区長はJR東日本を訪問し、直接社長に対して新小岩駅の南北自由通路の協定締結と、JR金町駅における街づくりへの協力を要請し、 
これまでJR東日本東京支社と定期的に意見交換を行っていたものですが、この要請を契機に、JR東日本本社も適宜参加する形で、調整を進めているとのことです。
 葛飾区としては、平成25年4月の東京理科大学の関学や周辺の開発など街づくりの進展による乗降客の増加が当然見込まれることや、既存の南北通路を含め朝夕の時間帯を中心に人が溢れている現状などを踏まえ、新小岩駅の南北自由通路の事例をJR金町駅にも適用することにより、単なる南北通路の混雑緩和だけでなく、駅舎全体の利便性の向上に寄与するのではないかと考えており、
JR東日本との意見交換の場を活用し、JR金町駅の既存通路について、新小岩駅の南北自由通路の事例の適用の可能性や具体的な拡幅のイメージなどの検討を進めているとの答弁がありました。
 更に、葛飾区として引き続き、JR東日本に対し、要請活動や定期的な意見交換を行い、JR金町駅の利便性の向上に向け、取り組みを進めてまいりたいとの発言がありました。