区政報告    

平成24年第2定例会の区政報告

「新基本計画の策定」について
わが自民党議員団は、昨年、平成24年度予算要望において、防災対策の充実を第一に訴え、葛飾区は基本計画(素案)においても防災対策を最重要課題と決定しました。10の重要プロジェクトの最初に、「減災協働プロジェクト」を、その内容をより具体化するには、「民間建築物耐震診断・改修助成」「地盤の液状化対策」「水害対策の強化」「学校避難所の機能強化」「地域別地域防災会議の設置」など多数の新規計画事業がはいりました。
また、教育につきましても、子どもたちの学力・体力の向上の必要性について、区内都立高校、東京理科大学との連携のほか、「葛飾学力伸び伸びプランの推進」「学校支援プロジェクト」「こども体力向上プロジェクトの推進」などの新規計画事業が提案されております。

重要プロジェクト「教育環境の充実」について
「教育環境の充実」は、子どもたちの学力・体力の向上や豊かな心の育成を図るために、さまざまな教育機関が連携・協働して取り組むことや子どもたちが上位の学校へ円滑に進学していけるようなシステムを検討していくものであります。
中間のまとめ以降、さまざまな検討を加え、現在「東京理科大学との連携」、「区立中学校と区内都立高校の連携」、「小・中連携教育の推進」、「幼稚園及び保育園と小学校との連携」、「区内中学校の特色化」、「進学重点教室及び基礎学力補充教室の開設」の6つの大きな方向性を取り上げております。その内容は、まず、来春開設する東京理科大学の葛飾キャンパスの開設を好機ととらえ、大学の持つ人材や専門機能を可能な限り葛飾区の教育に生かしていくことや理科教育の振興を図っていくことであります。
また、依然として異校種間においては、つまずきやすい段差があり、小学校入学後の「小1プロブレム」や、中学校入学後の「中1ギャップ」の課題があります。そこで、これまでに進めてきた小中一貫教育や小中連携教育を進めるだけに
とどまらず、幼稚園・保育園と小学校の連携や中学校と区内都立高校との連携も含めて、幼稚園・保育園から高等学校までの異校種間の滑らかな接続を図るため、連続した教育の推進について検討しております。
今後は、東京理科大学、東京都教育委員会や区内都立高校、幼稚園や保育園の各団体などとの協議を深め、具体的な取組を検討していくとの考えが示されました。

「学校、保育園等の給食の検査体制を強化」について
食品中の放射性物質に関する検査は、生産段階、流通段階ともに国や東京都で実施されているため、区では現在流通している食品の安全性は保たれていると考えております。
しかしながら、食品中の放射性物質による内部被ばくに対する不安を訴える声は未だに絶えない状況であることから、区では国の新たな基準値が定められたことを契機に、区民の不安を解消するために調理済み給食及び牛乳の検査を実施します。
なお、この検査の結果、基準値未満の放射性物質が検出された場合にも、区立施設においては、主な食材ごとに基準値を超えるか否かの検査を実施し、この検査の結果、基準値以上の放射性物質が検出された場合については、当該食材の産地に情報提供するとともに、同一産地、同一食材の使用を控
えることとするなど、しっかりとした検査体制で実施していく予定とのことです。
検査回数につきましては、今般の検査結果等を踏まえた上で、今後の検討課題とするとの答弁がありました。

「本区の防災危機管理対策全般」について
本年4月に東京都は「首都直下地震等による東京の被害想定報告書」を公表しました。
本区では、この報告書の内容を精査・検討し、今後の防災.減災対策に反映してまいりますが、すでに昨年の東日本大震災の教訓を踏まえ、建物の耐震改修助成の拡充をはじめ・学校避難所の運営や災害医療体制などの見直しに着手をしております。
災害対策には、すぐに着手すべきものから、ある程度期間を要するもの、さらには目的を達成するまでには長期に亘って取り組まなければならないものまで様々な事業がございます。
一方で、発生が危惧されております首都直下地震への備えは待ったなしの状況にあります。
そこで、短期的な取り組みとしては、平成27年度までに緊急に取り組むべき防災・減災事業として、避難所となる区立小・中学校にマンホールトイレを整備し、外壁や窓ガラスなどの安全対策を強化してまいります。
また、災害時の重要な拠点となる公共施設に非常用発電設備を設置するなど施設面の強化とともに、映像による災害シミュレーションなどを取り入れたDVDを作成し、地域や学校などに配布するなど防災意識の啓発にも努めてまいります。
中期的な取組としては、減災協働プロジェクトとのなかで、耐震設計や耐震改修などの補助率や限度額のアップなど事業の拡充を図るとともに、地盤の液状化対策や水害対策についても具体的な取り組みを進めてまいります。また、区民協働の視点から、地域別地域防災会議の設置や街づくりの担い手育成や支援などのソフト対策も実施してまいります。
長期的な事業といたしましては、木造密集地域の解消に向けた建物の不燃化、耐震化、狭あい道路の拡幅整備、堤防の耐震化など、災害に強い街づくりのハード対策が中心になるとの考えが示されました。
また、これらの事業は、いずれも今後作成する財政フレームにより裏打ちされた新基本計画の中の重要プロジェクトに位置付けており、国や都の補助制度も活用しながら、計画的かつ着実に実施してまいりますとの発言がありました。

「食糧等の準備の状況と計画」について
葛飾区地域防災計画において、災害時の区民の生命を維持していくという観点から、食糧については、被害想定人口に対して区が1日分、都が2日分に相当する量を目標に備蓄しております。区民にも、それぞれ3日分以上の備蓄を促すため、区が発行する「私の便利帳」やホームページ等で、家底での備蓄の重要性や具体的な備蓄品をお知らせします。
また、区における物資の備蓄についての考え方は、東京都が公表した「首都直下地震による被害想定」に基づく避難所生活者数を基礎として、食糧や毛布、カーペット、簡易トイレ、紙おむつなどの生活に必要な物資を学校避難所や災害備蓄倉庫などに分散して備蓄しております。
学校避難所には、校舎内あるいは校庭の一部に備蓄倉庫を設け、約500人の1日分の食糧等を備蓄しています。
万一、これが不足するような状況になった場合には、区内各所に設置してあります大型の災害備蓄倉庫から必要な備蓄品を搬送する計画となっております。さらに、民間企業と物資の優先供給に関する協定や他の自治体との相互応援協定などにより、災害時における物資の供給力の強化に努めているところです。

「学校の防災機能向上」について
教育委員会では、今後、照明器具、エアロン・厨房設備の高効率化、校舎の屋上や体育館の屋根に遮熱塗装を施工することなどにより、これまで以上に節電、省エネルギー対策に取り組んでまいります。
また、災害時に避難所となる学校施設には、蓄電型の太陽光発電システムや太陽熱利用システムを計画的に導入することにより、避難所の電源及び熱源確保を図り、学校避難所としての機能の確保・向上を図ってまいりたいと発言されました。
「災害用マンホールトイレ」の設置について
今年度、避難所となる学校施設に災害用マンホールトイレを設置していくために各校共通のモデルとなる設計を行い、平成25年度から3力年を目途に各小・中学校に災害用マンホールトイレを設置してまいりたいと考えております。
なお、各小中学校における設置基数、設置する学校の順番などにつきましては、地域防災計画における想定避難者数や地域バランスなどを踏まえて考えております。

「災害時の学校避難所の電源確保策」について
災害時の児童・生徒の安全の確保や学校避難所としての機能を維持するうえで停電時の電源確保策は重要なことであります。
災害時においては、照明電源の確保だけでなく、情報収集用のテレビ、ラジオ及びパソコン、避難者同士の連絡ツールとなる携帯電話等の充電電源の確保難が必要であると考えており、今後、各小・中学校におきましては、地震災害だけではなく、水害時における電源対策も視野こ入れて、再生可能エネルギーの活用など環境対策を含めた技術的な倹討を行い、学校避難所としての機能の確保・向上を図ってまいりたいとの考えが示されました。

「災害時医療体制」について
本区の災害時の医療体制は、区内16か所の災害時医療救護所と東京都指定の災害拠点病院2か所との連携を中心とした体制になっております。
しかしながら、東日本大震災の様々な教訓を踏まえ、診療所等を含めた区内の医療資源を総動員した医療体制を検討していく必要があると考えております。 そこで、区民の生命の安全を守るため、より実践的かつ効果的に災害時の医療救護活動ができるよう、医師会、歯科医師会・薬剤師会、消防等の防災関係機関や区民代表等で構成される葛飾区災害医療検討部会を発足させ、鋭意検討を始めたところです。
今後は、6月に課題を集約し、7月頃には解決策の検討を始め、9月頃には一定の方向を出せるように検討を進め、必要に応じ、次年度予算に反映させるべきものは反映させていくとの考えが示されました。

「かつしか糖尿病アクションプラン」の推進について
本区における糖尿病患者等の現状は、葛飾区国民健康保険加入者で糖尿病の治療をしている区民は、2万5千人を超えており、毎年増加していることから・予備群も増加していると推測されます。糖尿病は、自覚症状がないため健診で指摘されても治療につながりにくく、放置すると重い合併症を発症し、日常生活に多大な制限が発生します。中でも糖尿病腎症のために人工透析の治療が必要になりますと、1週間に複数回通院し、数時間に及ぶ透析治療を受けることになります。
人工透析には1人当たり年間約500万円にものぼる医療費がかかり、健康保険への負荷は非常に大きいものがあります。そこで、糖尿病の疑いがある場合は、早めにかかりつけ医に相談し、合併症の発症を予防すること、糖尿病と診断された場合は、透析治療を必要としないように治療を継続することが重要であると言われています。
糖尿病は、早期治療により重症化を防ぐことも大切ですが、まず、生活習慣の見直しや健診受診等による予防が肝要と考えております。
そこで、「かつしか糖尿病アクションプラン」においては、普及啓発として、区民が糖尿病について十分な理解を得ることができ、かかりつけ医も使いやすいリ一フレットの作成と予防行動につながるイベント等を実施出来るようにしてまいります。
さらに、治療を受けやすい環境整備として、医師会、歯科医師会・薬剤師会等による「葛飾区糖尿病対策推進会議」を発足させ、かかりつけ医で標準的な糖尿病医療が受けられることを目指し、糖尿病地域医療ネットワークを構築します。そして、治療中断を防ぐための区民が利用しやすい手法を開発するため、医師会と協働で個別フォローのモデル事業を行います。このように糖尿病に対する普及啓発から重症化予防までの総合対策を実施してまいりますとの発言がありました。

新基本計画・実施計画作成について
現基本計画は、平成18年度から10年間を計画期間とし、現計画のリーディングプロジェクトである「保健所の建替えと子ども総合センターの建設」「新中央図書館の開設」「東京理科大学の誘致」と「新宿六丁目地区の街づくり」などの達成に目途がついてまいりました。
一方、人口構造や産業構造の急激な変化への対応が求められています。
本区の将来人口推計では、人口総数は、平成31年までは緩やかな増加傾向が続き、その後は減少に向かうと推計されています。
平成22年の高齢化率は21.7%ですが、計画最終年の平成34年には24.5%になり、さらにその後も高齢化は進んでいくと推計されています。
そこで青木克徳新区長のもとで、新たな施策を展開し、時代に即応した戦略的かつ計画的な区政運営を進めるため、今後10年間 (平成25年度〜平成34年度) の新基本計画の策定に現在取り組んでいます。
新基本計画は葛飾区の将来像や基本目標を実現するための基礎となる総合計画であり、同時に、各施策を体系的に示し、区全体の目標や方向を具体化したものとして、実施計画や分野別の個別事業計画の指針となるものです。
今後、長期的な視野に立った施策作成にたいし、「停滞する経済状況」「人口減少時代の到来」「防災対策の強化・再構築」 「環境問題への取り組み」 「公共施設の更新期の到来」に対応できる政策が強く求められています。
新基本計画は本年10月に、新実施計画は、来年3月に決定されます。

ページの先頭へ