区議会報告 2010.1-2  

一般質問 全文

質問1.平成21年度予算における歳入の最終状況と、平成22年度(来年度)の予算編成の見通しについて
先日の内閣府の発表によると、昨年秋から急降下した国内の経済成長が、本年7月から9月期には、エコポイントやエコカー減税などの経済政策などにより前期比、年率換算でプラス4.8%と2期連続してプラス成長となり、数字の上では経済が回復基調であることが現われてきております。しかしながら、失業率や有効求人倍率などの雇用情勢は、依然として厳しい状況が続いているとともに、民間の調査機関のデータでは今年のボーナスは2桁のマイナスとなるなど、勤労者の所得は減少しております。さらに、景気の実感に近い物価下落の影響を加えた名目の経済成長は前期比0.3%の減と6期続けてマイナスとなっているとともに、今後、物価下落が長引く「デフレ」状態が続けば「2番底」も有り得るとされております。
また、来年度の国の概算要求を見てみると、子ども手当支給や高速道路無料化など新政権のマニュファスト実行予算の要求も加わっていることから前年度から7兆円ほど増加し過去最大規模の
95兆円に膨れ上がっており、一方で、税収は40兆円を割り込み30兆円台にとどまるのではないかと言われております。このままでは赤字国債の増発が必至の状況となっておりますので、新政権ではこれまで以上の国債の増発を避けるために、行政刷新会議において国の事業を根本から見直す「事業仕分け」が精力的に進められており、この中では、学校ICT推進事業や保育所運営費負担金など地方に直結する事業も廃止等の見直しの方針が示されています。
さらに、新政権の税制調査会では、地方に直接影響を及ぼすガソリン税等の暫定税率の廃止や各種所得控除の見直しなども検討されております。
さらに、先日、東京都の財務局が発表した2010年度予算要求では、約6兆5500億円の一般会計の歳出に対して、都税収入の見込みは、前年度予算に比較し約5000億円減収し4兆2600億円ほどとなっており、現時点では5900億円ほどの財源不足状態であることが示されました。この中でも特別区に影響の大きい、財調交付金の原資である法人住民税を含む法人2税についても、前年度予算と比較して約4,500億円と大幅な減収見込みとなることも明らかにされました。
このような状況の中、本区では、先日の庁議で、来年度の一般会計予算の要求額は、歳出が歳入を200億円以上超過している状況であるとの報告が財政当局からあったと聞き及んでおります。

そこで、来年度の予算編成についてお伺いしたいと存じます。もちろん来年度予算は新区長の方針の下で編成されることと思いますが、先ほど申し上げましたように、200億円を超える歳出超過となっている状況ということなので、敢えて来年度の予算編成のことについてお伺いしたいと思います。

1.平成21年度の財調交付金は、財調の原資となる調整3税うち、市町村民税法人分が企業収益の悪化により、都の法人2税が、今年度4500億円という大幅な減収が見込まれている中で、葛飾区の平成22年度予算の基礎となる今年度21年度の財調交付金も大幅な減収となり、財政運営にも支障が生じかねない状況になると思いますが、平成21年度の最終的な調整はどのような状況になると見込んでいるのですか。
2.鳩山政権下における行政刷新会議における「事業仕分け」や税制調査会における「税制改正」が、本区に及ぼす影響は現時点でどのようになっていますか。

3.今後、デフレ状態から再びマイナス成長が危惧され、鳩山新政権による施策の方向が見えない状況であるとともに、財調交付金の原資である都の法人住民税も大幅な減収が見込まれるというように、先行きが非常に不透明な状況となっておりますが、来年度の予算要求は、現時点ではどのような内容になっているのか伺います。

4.このままでは来年度予算には、区民に真に必要となる子育て支援施策や経済雇用対策などの事業をはじめ、計画事業さえも盛り込めないのではないかと考えますが、いかがですか。

5.最後に、本区では平成13年度から財源不足を生じさせることなく、予算編成をしてきたわけですが、このように厳しい状況からすると9年ぶりの財政調整基金の取り崩しなど、厳しかった昨年度以上の財源対策が必要と考えますが、現時点ではどのような対策を行って予算編成を行っていく考えなのか伺います。

質問2.「ハローワークが行うワンストツプ・サービス・デイ」という取り組みについて
昨年以降、生活保護受給者が急増していると聞いております。
今回補正予算において生活保護費が14億7600万円計上され、補正後の総額が194億7400万円と大幅に増え、財源としての国庫負担があるとしても、4分の1は区の負担額と定められており、単純計算で約48億円を葛飾区が負担することとなり、葛飾区財政に及ぼす影響が大きくなってくることは憂慮すべきと考えられます。
もちろん、現下の社会情勢を見たとき、必要な区民には生活保護制度を適用して、きちんと生活を支える必要があることは言うまでもなく、このための負担は必要であると考えますが、今後さらに増えることが予想され、自治体の負担増に対し政府の抜本的な対策が必要と考えます。
去る10月23日、政府は「緊急雇用対策」を公表しました。今回の対策は現下の厳しい雇用・失業情勢の中での取り組みとして実施されました。
本対策の中で、「緊急支援アクションプラン」として、求職中の貧困・困窮者が再び「派遣村」を必要とすることなく、安心して生活が送れるようにするため、国、地方自治体等の関係機関の協力の下、利用者が、一つの窓口で必要な各種支援サービス(雇用・住居・生活支援)の相談手続ができるよう、「ワンストツプ・サービス」など支援態勢の強化に取り組むこととしております。
11月30日には東京、大阪、愛知等のハローワークにおいて、各種支援サービス(雇用・住居・生活支援)の相談・手続を一括して行う「ワンストップ・サービス」を試行実施し、その結果を踏まえてより広範囲のハローワークにおける「ワンストップ・ザービス・デイ」の定期開催を検討、さらに、「年末年始の生活総合相談」等の対策を推進することとしております。
しかし「ワンストップサービス・デイ」や「年末年始の生活総合相談」の実施に対して都内の自治体に大きな影響が出ることが予想されると聞き及んでいます。 そこで質問いたします
1.生活保護世帯が増えている、現在の傾向と生活保護費の急増についてどのように考えているのか、お聞かせください
2.貧困・困窮者支援として、ワンストップ・サービス・デイという取り組みについて、区はどのように受け止め、対処していくのかお示し下さい。
3.雇用対策・住宅手当、心の健康相談、生活保護の相談をハローワークで一元的に受けられるワンストップ・サービス・デイの実情はどのようなものであるのか
4.その結果として、区は新たな財政的な負担は生じてくるのか。
5.今回のワンストップ・サービス・デイは試行であると聞いているが、区としてはどのような問題や課題があると考えているのか

質問3.新型インフルエンザに対する区の対応について
新型インフルエンザの感染者が、国内に初めて確認された5月から、約半年が経過いたしました。世界的にも感染者が次々と確認され、去る6月11日には世界保健機構(WHO)が世界的流行いわゆるパンデミックを宣言しています。
国内でも、真夏の8月15日に沖縄県で国内初の死亡例が発生するなど猛暑の沖縄県から大流行し、8月19日には厚生労働大臣が「流行入り」を宣言いたしました。例年、インフルエンザは晩秋から初冬にかけて、空気が乾燥する11月末頃から本格的に流行するのが一般的でありました。しかし、今年は既に全国的に流行中であり、寒い北海道ではインフルエンザの流行が10月に例年2月のピークと同レベルに達し、最近の11月に入り患者数が下がり始めたと報道されているように、今までに経験したことが無い流行の状況があり、これから全国的にどのような流行をするのか、これから本格的な冬に向けて予断を許さない状況が続いていると考えております。
こうした状況を受け、厚生労働省は、国内での感染拡大を踏まえて、国の新型インフルエンザ対策本部において決定した対処方針を改定し、患者発生が少ない時期には「感染拡大防止に努めるべき地域
と、「患者が急増し重症化の防止に重点を置くべき地域
に区分し、柔軟化、弾力化した対応を示し、医療面では患者数の増大とともに、発熱外来の病院から一般診療での受診へと医療提供体制を拡大しました。最近の報道でも、接種を開始した新型インフルエンザの予防接種についても、2回接種から1回接種、そしてまた2回接種へと目まぐるしく方針を変更しており、「新型」といわれる予測困難な状況に対応した変更をしております。
一方、新型インフルエンザの感染者の傾向を見ると、低年齢の子供に多く発生し14歳までの児童や生徒などの子供が占め、報告される患者の概ね70%を超えており本区でも同様な傾向が見られるとのことであります。11月9日には、国立感染症研究所が発表したところによると患者の報告数が5歳から9歳において36.7%を占め、それまで流行の中心だった10歳から14歳の33.4%を上回り低年齢化の傾向を示しており、この年齢層は重症化する傾向もあるとして、適切な受診を呼びかけ注意が必要であると指摘しています。
 こうした状況を踏まえ、我が区においても、8月21日から感染予防のためのマスクや消毒剤を順次配備し、本格的に使用を始めたと聞いておりますが、8月の後半から新学期を迎えた小中学校においては、学級閉鎖などを迅速に行い、保育園などでも登園自粛を呼びかけ、保健所が中心となって手洗い、うがい、咳エチケットの励行などを区民に注意を喚起するなど感染予防策を行ってきたようであります。
しかしながら、今回の新型インフルエンザの抗体を持たないのではないかといわれる子供を中心に、その後も学級閉鎖などが継続しており、一時的に小児科を中心に混雑が見られ、葛飾区医師会の定点の観測を見ても、大流行の目安である警報レベルの30近くまで流行し、ようやく最近になって多少減少傾向を見せるに至っているようです。幸いにもこの間、我が区では感染者の死亡例はなく、不幸中の幸いというべき状況であります。
今こそ我が区は本格的な冬を迎えて、さらなる流行に備えきめ細やかな対応策を実施しなければならないと思うのであります。発生の初期段階では、国のいわゆる強毒性の行動指針による対応をしていた時期に、神戸市では、全小中学校の休校と同時に保育園も一斉休園し、大阪市では感染者が確認されても、保育園については1園も休園せず、すべて開園し続けました。こうした、事業は区民生活に大きく影響します。
言うまでも無く、どのような対策を実施選択するかは、各自治体の判断に委ねられており、きめ細やかな対応を準備しておく必要があると考えるものであります。そこでお尋ねします。
1.新型インフルエンザワクチンの接種の状況についてお知らせください
2.いつ起こるかもしれない強毒化に変異した新型インフルエンザの流行に備え、当面の事業継続計画の進行状況について、また区民に欠かせない多くの事業については、今後どのように策定していくのかお伺いいたします。
3.区民にとって重要な医療体制についてお聞きします。これまでの流行状況を踏まえ、医師会を初めとする医療関係機関との連携などについてはどの様な対応をして来たのか、また、今後の方針等についてお伺いします。

質問4.がん対策の推進について
我が国では、年間におよそ34万人ががんで亡くなっており、これは国民の年間死亡者総数の約3人に1人の割合であり、日本人の死亡原因の第一位を占めております。
 政府における、これまでのがん対策により、がんのメカニズムの一端を解明するとともに、各種がんの早期発見技術や標準的治療法の確立など、その診断・治療技術も一定の進歩を遂げてまいりました。しかしながら、依然として、がんにより多くの方がなくなっており、もはや「国民病」と呼んでも過言ではなく、国民全体が、がんを他人事ではない身近なものとして捉える必要性がより一層高まっていると言えます。
  先日、落語家の三遊亭円楽さんが肺がんでお亡くなりになったのは記憶に新しいことと思います。また、タレントの山田邦子さんのように、がんに罹患していることを公表し、がんと闘うことで、テレビを通じ、全国のがん患者に勇気を与えている有名人の方もいらっしゃいます。
  本年9月に国が行った「がん対策に関する世論調査」によると、がんに関する情報源は「テレビ・ラジオ番組」が第一位でありました。これは、多くのテレビ番組などで、がんに関する情報が取り上げられている裏づけであります。
しかしながら、同じ調査の中において、がん検診は重要であるかとの質問に対し97%の方が「重要である」と答えたにも関わらず、今まで一度もがん検診を受けたことがないと答えた方は、胃がんで44%、大腸がんで51%となるなど、非常に高い割合となっております。また、がん検診を受けない理由で最も多く挙げられたのは、「たまたま受けていない」だそうです。
これだけ、テレビ番組や新聞報道でがんに関する情報が流れ、かつ、がん検診の重要性を認識しながら、国民ががん検診を受けていないということは、非常に残念であり、何らかの対策を講ずる必要があると考えます。
また、新聞等でも報道をされておりましたが、本年5月に成立した国の補正予算を受けまして「女性特有のがん検診推進事業」が10月1日から本区でも実施されております。
日本の子宮頸がんと乳がんの検診受診率は、欧米の検診受診率が70%以上であるのに対し、20%程度と低い数値になっており、OECD加盟国30か国の中で最低のレベルに位置しており、なお一層の受診率向上策が求められています。
東京都では、がん検診のリーフレットを作成し普及啓発に努めているほか、10月の乳がん月間に合わせて、乳がんの早期発見を啓発するピンクリボン運動を実施しました。受診率を上げるためには、まず、がんが他人事ではなく自分にとって身近な病気であることを区民に理解してもらうことが重要であると考えます。
一方、がんを予防するために、「栄養面でバランスの良い食事をする」、または「たばこを吸わない」といったことを、がんの予防策として実践していると答えた方も多く、がん予防に対して全くの無関心ではないことも示しています。
平成十九年四月に施行された「がん対策基本法」では、国及び地方公共団体は、がんの予防に関する啓発及び知識の普及のほか、がん検診の質の向上などを講ずるとされています。
このようなことから、本区においても、がん検診の受診率向上はもちろんですが、がん予防に関する施策にも力を注ぐべきであると考えます。
そこで質問いたします。
1.本区における、がんによる死亡者の現状についてお伺いします。
2.がん検診の実施状況についてお伺いします。
3.がん検診の受診率向上策についてお聞かせください。
4.がん検診の普及啓発ピンクリボン運動を積極的に展開してはどうか。
5.がん予防に関する施策についての考え方を伺いたい。

質問5.フィットネスパーク基本計画について
 本区のスポーツ施策の状況を見ると、スポーツ施設の管理運営について、平成18年度から、指定管理者制度が導入され、年末年始も開館するなど、利用者サービスの向上に努められ、今年4月に再指定された団体による運営も順調であると聞いております。
しかしながら、本区のスポーツ施設は、総合スポーツセンターをはじめ、昭和五〇年代に建設されたものが多く、30年近く経過しており、その老朽化が懸念されます。
特に、水元体育館、温水プールは昭和54年に開館され、これまで区民のスポーツ需要に応えてまいりました。しかしながら施設の老朽化や狭小施設であることなどについて早急な対策が望まれているところであります。
現在、この水元体育館の建替えを含め、水元中央公園全体を葛飾区フィットネスパークとして整備する基本計画の策定が進んでいると伺っております。
この基本計画素案は、自治町会をはじめとする団体やスポーツ関係団体、学識経験者などで構成する検討委員会での議論や街角説明会、利用者アンケートなどで得られた意見、要望を踏まえて策定したと聞いております。区民が誇れるスポーツ施設として、この実現を望むものであります。
その内容については、平成19年に策定された「葛飾区スポーツ振興計画」で挙げられた「豊かな生涯スポーツ社会」を実現するため、葛飾区が誇れるスポーツ施設とすることであります。そのためにはフィットネスパークを奥戸にある総合スポーツセンターと肩を並べるような、葛飾区のスポーツの二大拠点として整備していくべきであります。
これを前提にして、改めて質問をいたします。
フィットネスパークは、その名のとおり、スポーツ施設として、公園と一体となった整備を行うものと思いますが、これまでの本区のスポーツ施設には備わっていなかった、区が誇れる新しいスポーツ施設として、優れた特色・機能を付加すべきと思いますが、いかがでしょうか。
このフィットネスパークは、葛飾区にとっての、大プロジェクトであり、旧水元高校跡地の購入、スポーツ施設の建設、水元中央公園の再整備と、財政的にも多くの課題があるかと思います。経費の詳細については、今後の基本設計や実施設計を待たなければ算定されないと思いますが、こうしたプロジェクトを実施する上での財政計画について、どのように考えているのか、お示しいただきたい。
一方、東京都との調整が未だ残されていると聞いておりますが、この整備計画を着実に推進していただくことをお願い致します。